お通夜で寝ずの番をして、姿ある形にサヨナラをしたら、次の日は葬儀の前に、いよいよ火葬場で、遺体を火葬する日がやって来ます。なんとなくお通夜で、血の通っていない冷たくなっている故人に死に化粧などをして、その人の死が段々現実の物だと感じ始めている傍らで、今度は姿かたちといった面影が全く消滅して、記憶だけの人になってしまう火葬は、やっぱり本当に最期の別れだとひしひしと実感が湧いてしまう、悲しいひと時でもあるでしょう。焼かれた骨を骨壺に入れ、納骨する儀式の前に、骨を見ると、その人の生前直後の健康状態も浮き出てくると言われています。病気だった臓器の周りの骨は、不思議とどす黒く黒ずんでいたり、骨の骨密度がすかすかで、お箸で持ち上げても、すぐに灰になってしまうなど、色々ある様です。
納骨の際のマナーとして、骨を掴む長くて太いお箸を使って、骨壺に収めて行きますが、やはり最初はごくごく故人に近い近親者から入れて行く様にします。喉仏などの骨はしっかりしていて崩れにくいので、最初に入れる人もいる様です。形ある骨らしい肋骨や腰骨など、順番に下から入れて行くのが基本的マナーです。最期は頭蓋骨部分になりますが、この時点で骨壺に一杯一杯で入っているのであれば、無理して骨を壊して無理やりする必要はないでしょう。頭蓋骨の骨は、鼻や眼球辺りの空洞から割が入れると意外と簡単に分解出来ますが、さっきまで姿かたちを成していた人の骨を崩すのは、親しい遺族の間でも、あまり良い気分はしません。
崩れて入れやすい状態の物だけを骨壺に入れるのがマナーと考えて良いでしょう。灰となった骨を、少し貰っていく人等もいますが、その時は悲しみに打ちひしがれた気持ちでそうしたいと感傷的に感じても、持ち帰っても後々処分に困ってしまいますから、冷静な人が諭してあげましょう。
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